「倉橋 健一の文学教室」(産経新聞記事より)
2009年 02月 23日
”生々しい皮膚感覚”という題でジャンポール・サルトルの
"水いらず”を取り上げていました
サルトルといえば 実存主義文学の旗手として
登場しました
”水いらず”は”壁” ”部屋” ”エストラート”
"一指導者の幼年時代”の短編集からなっています
私たちは”偶然”を生きる存在だということ
実存の出発点ともいえる問題が扱われています
”人間にとって不幸や絶望とは何か”
葦が風に揺れるように不安定なものにさらされながら生きている
頼りない存在だということをこの作品を読めばわかります
(倉橋さんの言葉より)
倉橋さんは1951に訳されたものを読んだようです
私が持っているのは1959年ものです
それよりも何よりも 私が一番驚いたのは
次回紹介される本が尾崎翠の「第7官界彷徨」だったことです
この本も最近読んだばかりだったのです
倉橋さんとは読む本の好みとか好きな作家が
同じなのではないかと思いました
やはり”偶然”のなかで生きているようです
ちょっと楽しい気分になりました